読みづらい局面の練習法

黒先手

エンドゲームの局面。黒の初手としては 1...a4 と 1...Kc5 で先を読みましたが
読みきれず、その後 1...Ka4 も読みましたが、黒が勝てる手順が見つかりませんでした。
ならば 1...Kb6 や 1...Ka6 なのか? と思いましたが、読みきれないため、紙に手順を書いて先を読むことにしました。

読みづらい局面の練習法として
1.紙に手順を書いて先を読む
2.駒を動かして先を読む
3.最終的に頭の中だけで先を読む

が良いと思います。
ひたすら頭の中だけで先を読むのも良いのでしょうが、読みづらい局面では実際厳しいです。それより、手順を紙に書いたり、駒を動かして先を読めば、読みの練習になります。

練習ですから、実際のゲームではできませんが、駒を動かして先を読むのは、持ち時間が日数単位の通信チェスなら可能です。


黒先手

それでは、実際に私が行った方法を記載します。まずは紙に手順を書いて先を読みました。
黒の初手は、ポーンを動かす初手が3つ、キングを動かす初手が4つありますが、1...c6 と 1...c5 は読みません。

1...a4 から先を読みます。
1...a4 早速、白が何を指すか迷いますが、変化が多い場合、とりあえず1つの変化を見ていきます。2.Kb2 黒2手目も候補手がいくつかありますが、まずは1つの変化を見ていきます。2...Kb4 3.Ka2 a3 白の候補手をいくつか考えたくなりますが、4.Ka1 をとりあえず考えます。全部の変化を考えようとすると、混乱しやすいので、途中の変化はあとで確認すればよいでしょう



1...a4 2.Kb2 Kb4 3.Ka2 a3 4.Ka1
4...Kc2 5.Ka2 Kxc2 6.Kxa3 Kc3
こうなると黒は残りの白ポーンを取れます。それで黒が勝てるか、さらに先を読まなければなりませんが、 勝てそうだと分かりました。

1...a4 から勝てる手順があるため、あとは読みの練習として、先ほどとは別の変化を読んでいきます。例えば 1...a4 2.Kb2 Kb4 3.c3+ など

今回は 1...a4 から勝てそうなので、他の黒初手からの変化を記載しませんが、読みの練習としては 1...Kc5 や他の黒初手を読んでみるのも良いでしょう。

大事なのは、読みづらい局面に出会ったら
1.まず紙に手順を書いて先を読む
2.とりあえず1つの変化を読んでいく

になります。


黒先手

次に、駒を動かしながら先を読んでいきましょう。実物のボードと駒を使うか、ネットやアプリ上で駒を動かす、どちらでも OK です。


1...a4 2.Kb2 Kb4 3.Ka2

実際に駒を動かすと、1手ごとの局面を見れるので、先の局面でどうすればよいか考えやすいのと、混乱しづらいです。ただ、はじめからこれをやるより、紙に手順を書いて先を読むほうが、頭の中で先を読む練習になるでしょう。

先ほどは 3...a3 しか読みませんでしたが、実際に駒を動かしている場合、3...Kc3 だと黒は勝てないな、と分かりやすいですが、実際に駒を動かして先を読む場合でも、基本的には1つの変化を読んでいくのが基本になるでしょう。

3...a3

白は次に 4...Ka1 4...Kb1 4...c3+ の変化が考えられます。この局面を見ていれば、どの変化も読みやすいですが、基本的にはまず1つの変化を読みます。

4.Kb1 Kc3 5.Ka2

駒を動かしてだと、どうなるか分かりやすいですね。
先を読む練習法の紹介ですので、このあとの手順は省略させていだだきます。

実際に駒を動かして先を読むポイントとしては
1.先の局面でどうなるか分かりやすい
2.紙に手順を書いて先を読むよりやさしい

になります。

黒先手

紙に手順を書いて先を読む
実際に駒を動かして先を読む
それらを行ったあと、頭の中だけで先を読むようにすると、だいぶ先を読みやすくなるでしょう。先を読みづらい局面では、ひたすら頭の中で先を読むより、このような方法でやってみると、先を読む練習になると思ます。ご参考になりましたら幸いです。



 

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