駒数の少ないエンドゲームで、駒の動きを正確に読むことができれば
最善の結果を得られやすくなります。ただ、駒の動きを頭の中でイメージし
正確に読んでいくことは、容易ではありません。
記憶力や、思考力など、個人差があるため、人それぞれではありますが
正確に読むのが難しかったり、途中で混乱してしまう局面を、どのように考えれば
良いのか、よく考えます。
良い考えが浮かばないことも多いですが、このように考えたら良いのではないか
と思いつく場合もあります。下記の局面を参考例として見てみましょう。
白先手
chess.com のタクティクス問題で出てきた局面ですが、実際には
エンドゲームの問題です。
記憶力の良い方なら、簡単に白が勝つ方法を読むことができると思いますが
私は途中で少し混乱し、自信を持って最後まで読むことはできませんでした。
ご自身でお考えになってから、続きをご覧ください。
白先手
どのように考えたら良いか、私なりに考えた方法でご説明いたします。
1つの参考としてご覧ください。
初手に白のポーンを動かさないと、黒のポーンに取られてしまうため
初手は 1.c6 です。
その後、白と黒、交互に駒の動きを考えていくと、途中で私は、どっちの手番
だったか分からなくなったり、黒のポーンの位置があやふやになります。
よって、まずはポーンだけが動いた場合を考えます。
白のポーンは昇格まで3手
黒のポーンは昇格まで5手です。
これは容易に分かります。
そして、白と黒のポーンがあと何手で昇格するかを、覚えておきながら
局面を考えるようにします。そうすることで、ポーンだけでなく、キングの動きを
考えても、比較的、混乱しづらい感じがします。
1.c6
1...d5?? とすると 2.c7 で白ポーンの昇格を止められないため、黒の初手は
1...Ke6 です。
ただ、途中で混乱しないようにするために、ポーンを動かした後、白と黒のポーンが
あと何手で昇格するかを、再確認します。
白はあと2手で昇格、黒はあと5手で昇格。
1...Ke6
説明の都合上、画像で局面をお見せしてますが、実際には頭の中で先の局面を
考えてます。
2.c7?? では 2...Kd7 でポーン昇格を阻止されるため、白の2手目は
2.Kd4 です。駒を動かすたびに、ポーンがあと何手で昇格するか、再確認
するのも良さそうです。
頭の中で考える時、キングの位置も覚えておく必要がありますが、ポーンが
あと何手で昇格するか、覚えていることがポイントになります。
2.Kd4
この辺りまでは、混乱しづらいですが、ここから、黒のポーンが動いてくると
混乱しやすくなります。
ここで黒は、2...Ke7 と 2...d5 の手が考えられますが、2...d5 の方だけ
ご説明いたします。2...Ke7 については、ご自身でお考えになってみて下さい。
2...d5 3.Kc5
私はここから、混乱しました。ただ、後から考えた方法では、ここでまず
白ポーンはあと2手で昇格、黒ポーンはあと4手で昇格と確認しておきます。
ここで黒は 3...d4 です。
白はあと2手で昇格、黒はあと3手で昇格。
3...d4
ここで白は 4.c7 と 4.Kb6 の両方を考えますが、どちらの場合も
ポーンがあと何手で昇格するか、確認します。
4.c7 白はあと1手で昇格、黒はあと3手で昇格。
4.Kb6 白はあと2手で昇格、黒はあと3手で昇格。
それぞれで、考えますが、そのように確認します。
4.c7 Kd7 は 5.Kb6 Kc8 で昇格を阻止されます。
よって、もう片方の 4.Kb6 を考えます。
4.Kb6
4.Kb6 とした後、私は、白はあと2手で昇格、黒はあと3手で昇格と確認
してから、4...d3 とし、再度、白はあと2手で昇格、黒もあと2手で昇格
と、確認します。くどいようですが、私は混乱するので。
黒キングの位置がどこっだったけ? などとなった場合は、始めから考え直します。
4.Kb6 d3 に対し、5.c7 です。
5.c7
白はあと1手で昇格、黒はあと2手で昇格、
5...d2 には 6.c8=Q+ でチェックがかかるのを確認できれば OK
5...Kd7 6.Kb7 d2 7.c8=Q+ で黒ポーンが昇格する前にチェックがかかる
ことが分かれば、この変化は OK ということが分かります。
ポーンがあと何手で昇格するか確認していると、キングの位置を忘れてしまったり
どちらの手番だったか忘れたりする可能性もあると思いますが
この局面では、あと何手でポーンが昇格するかをその都度確認することが軸になると
思います。
あくまで参考ですが、ご参考になりましたら幸いです。
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