謹賀新年
本年もよろしくお願いいたします。
早速ですが、今年 最初の記事は タクティクス問題 に関することです。
最近は、問題の局面全体をざっと見て、その後は 手がかりとなるものを
探すようにしてます。
手がかりをある程度探したら、次に
Check( チェックする手 )
Capture( 駒を取る手 )
Threat( 脅威を与える手 )
の順に見ることが多いです。参考例を2つ見ていきます。
問題は chess.com のタクティクス問題です。
白先手
Rb7 が Rg7 を攻撃している、そして その先に黒キングがいる。
a6 のパスポーンを Ra8 が守っている、ポーン昇格できるか?
a6 ポーンを Ra5 が攻撃している。
h3 ポーンが昇格する可能性がある。
黒はクイーンサイドでポーンマジョリティ。
手がかりとしてはこんな感じです。他に気づかれたことはあるでしょうか?
次に、Check Capture Threat を順に見ていきましょう。
チェックする手は 1.Rxg7+ と 1.Rh8+ の2つ。
1.Rh8+ は駒損で悪手ですが、時には、この手はないだろうというような
手が最善手の場合もあるため、チェックする手はなるべく全部考えた方が
いいでしょう。
1.Rxg7+ Kxg7 は a6 ポーンを昇格させられず、h3 ポーンが昇格してしまう
ためダメです。
続いて駒を取る手ですが、この局面では 1.Rxg7+ 以外に駒を取る手は
ないため次に進みます。
脅威を与える手としては、1.Ra7 がすぐ思いつく手です。
1.Ra7 Rxb7 に対し、2.Rxb7+ と 2.axb7 の2つの変化
2.Rxb7+ は 3.a7 とできますが、h3 ポーン昇格が脅威となります。
2.axb7 Rxa7 3.b8=Q
2.axb7 Rb5 3.b8=Q+( 3...Rxb8 とできない )
よって、2.axb7 が良さそうです。
ただ、日ごろタクティクス問題を解いていて、予期せぬ応手がくることが
よくあるため、他に黒の反撃がないか確認します。
1.Ra7 b2 2.Rxg7+ から b2 ポーン昇格を止められます。
1.Ra7 Rxa6 2.Rxg7+ Kxg7 3.Rxa6 これも大丈夫。
他は思いつかなかったため 1.Ra7 Rxb7 2.axb7 Rxa7 3.b8=Q で
正解しました。
次の参考例です。
白先手
先程よりは難しいです。まず手がかりから。
あまりあれこれ考えると混乱する場合もありますが、わずかなことでも
それが問題解決の糸口になる場合もあるので、気づいたことは
何でもいいです。
Bf5 が Nd6 に攻撃されている。
Bh2 が Nd6 を攻撃している。
Qd1 が Bd5 を攻撃している、その先に Nd6。
黒のルークが e ファイルで連結されている。
Bd5 の d5 → h1 への利き。
Bd5 は Qc6 に守られている、Nd6 も。
黒はクイーンサイドでポーンマジョリィティ。
Bd7 でフォークがかかるが( あまり意味ないかと この時は思いました・・・ )。
黒キングは閉じ込められ気味。
白キングは攻撃を受けやすい状況。
このようなことを考えましたが、良い手が浮かばなかったため
Forcing Move( 強制手 )を見ることに。
チェックは 1.Bxh7+ のみ。1.Bxh7+ Kxh7 2.Qc2+ Be4 でダメな感じ。
( 3.Qd2 など考えられるが )
駒を取る手は 1.Bxd6 と 1.Qxd5 。
1.Qxd5 Qxd5 はダメ。
1.Bxd6 Qxd6 で 2.c4 はどうか? → 2.Qg3+ Kh1 3.Qg2#
ならば 1.c4 はどうか?
1.c4 Bxc4 2.Qxd6 Bxf1
1.c4 Nxc4
1.c4 Bxc4 2.Bxd6 Bxf1
どうも良くない
ここで試しに 1.Bd7 を見てみると
1.Bd7 Qxd7 2.Qxd5 が可能と気づく、しかしまだ有利を得てない。
黒は2重攻撃されている Nd6 を守る必要がある。
この少し後で Qg5+ がメイトの脅威に気づく。
黒が Re5 とすれば Qxd6、これが良さそうだが、反撃の手はないか?
この時は特に思いつかず
1.Bd7 Qxd7 2.Qxd5 の所で正解。
現在は、こんな感じに考えてます。
3分でタクティクス問題を相手と競う 問題バトル などでは
先程のように丁寧に考えてはいませんが、普通のタクティクス問題を
解く時は、手がかりを始めに考えることで、正解率が良くなりました。
chess.com の タクティクス問題は、早い時間で正解すれば高得点に
なりますが、減点の場合は、時間ではなく、何手目に間違えたかで
減点数を決めているようです。初手に間違えれば最大の減点数ですが
1手目は正解していれば、2手目に間違えても減点数が小さくなります。
ご参考まで。
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