候補手を数えてみる


タクティクス問題を解く時に、check capture threat を順に
確認してますが、その時に check capture の手がいくつあるか
最近 数えるようになりました。

というのも、候補手を考えている途中で、良さそうな手が見つかり
それ以上 他の候補手を考えず、気づかない手がある
ということがあります。

check capture の手はそれほど多くはないため、まず素早く数えて
みることで、先入観にとらわれず、そういう手もある、ということに
気づきやすくなります。


参考例  黒先手


chess.com のタクティクス問題です。
自分の方法では、いきなり check capture threat を確認するのではなく
まず局面全体をざっと見て、手がかりを探します。
手がかりについては、説明が長くなるため省略します。

チェックする手は
...Qxf2+
...Rc1+ の2つ

駒を取る手( capture )は
...Qxh3
...Qxf2+
...Qxe4 
...Qxd8 の4つ
この手はないだろうという見方はせず、取れる手は全部数えます。
素早く確認できますから。
threat については、考えるのに時間がかかるため、後回しです。



1...Qxf2+ はダメ。
1...Rc1+ 2.Kh2 から 2...Qf4+ がまず思いつきます。
2...Qf4+ 3.g3 で Qb6 の利きが f2 に及んでいるため、 3...Qxf2+ とは
できません。そこまで考えるのは自然ですが、黒2手目を考えるときも
check caputure の手はいくつあるか考えるのも有効な場合があります。
2...Qf4+  2...Qxh3+  2...Qg3+  2...Rh1+
2...Qxe4  2...Qxd8  2...Qxh3  2...Qxf2

無駄な手は読まない、ということも大事ですが、その手を考えなかった
ということが起こりがちなので、check capture は素早く数えて問題ない
でしょう。

それら候補手の中から 2...Qxe4 が良さそうです。
ただ、2...Qf4+ 3.g3 Qxe4 という手も考えられ、どちらか迷いましたが
2...Qf4+ 3.g3 Qxe4 の方が、その後、...Qh1# の threat があるため
その手で正解でしたが、その前に応手を確認しました。



1...Rc1+ 2.Kh2 Qf4+ 3.g3 ここまでは強制手、そして 3...Qxe4 と
した後、白の応手を考えます。応手の数が限られる時は( 応手が5手以内など )
応手の数を素早く数えてしまいますが、応手の数がハッキリしない時は
候補手の時のように、check capture の応手を数えてみます。

4.Rxf1+
4.Qxg6+( 気づきづらい手 ) チェックはこの2つで、駒を取る手も
この2つで、4.Qxg6+ はダメなことがすぐ分かります。

4.Rxf1+ Kxf1 ここから 白 Q でチェックする手は
5.Qd8+
5.Qd6+ と 5.Qb8+ は気づきづらいように思いますが、時にこのような手
が最善手の時もあるため、その手を考えたかどうかは大事かと。
( 自分は 5.Qd8+ しか考えませんでした^^; )

5.Qd8+ と 5.Qd6+ は 5...Kg7 で有効なチェックが途切れます。
5.Qb8+ Qe8 から 6...Kg8 でチェックが途切れます。

通信チェスや、長い時間のゲームでなければ、ここまで考える人は少ないと
思いますが、正解だった、で終わってしまうと、予期せぬ応手に痛い目に
合いそうです。

タクティクス問題は、応手を読むトレーニングとしても活用できます。

最後に要点をまとめると

check capture 限られる応手、を素早く数える

応手の数がハッキリしない時は、応手も check caputure を数えてみる

以上になります。

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