先を読む大事さ


白先手


Total Chess Endgames のアプリに出てきた問題。先を読むのがいかに
大事か分かります。初手は間違えやすく、駒を動かさず最後まで読み切れる
のはマスタークラスではないかと?




1.Kxf5 は間違いなんだろうなと思うも、何故間違いなのか分からず。
1.Kxf5  1.Ke5  1.d4  いずれも不正解です。

1.d4 は単純に白 d ポーン、黒 f ポーンを進めた場合、黒4手目でチェックが
かかり、白 d ポーンがクイーンに昇格してもクイーン交換となり
黒 b ポーンが残り黒の勝ち。



1.Kxf5 が何故ダメなのか、理由が分かればそうだようなとなりますが
初手を指す前にそれが分かってないといけません。

1.Kxf5 とした後、お互いのポーンを進めていくと、白 ポーンが昇格
する前に b1=Q+ でチェックがかかり、黒が勝てます。


1.Ke5??


今度は黒 b ポーンがクイーンに昇格した時チェックがかからないので
良さそうですが、下図の局面になり



この局面から Kf6 だと ...Qh4+ でスキューア。 Kd6 だと ...Qd4+ などで
クイーン交換となり、f ポーンが残っている黒が勝てます。
ここまでは読めるようにしたいです( 自分 )。
そして正解は


1.Kg5!!


非常に気づきづらい手です^^;
何故この手なのかは先程の初手がダメであることと、上図の局面から
さらに先を読まなければなりません。

1.Kg5!! b5


ここは単純に 2.d4 です。

2.d4 b4 3.d5


黒キングが白ポーンを取りに行っても、白キングで白ポーン昇格を
サポートできます。


6.d8=Q


こうなるとドローにできる局面となります。


別の変化 1.Kg5!! Kb4


このケースでは 2.d4?? とすると白ポーンを失うので白キングを動かす
必要がありますが・・・・ 今度は 2.Kxf5 として大丈夫です。
もちろん先を読んでからでないと 2.Kxf5 とできないです。


2.Kxf5 Kc3


非常にミスしやすい局面です。

3.Ke4??


悪手。黒が勝てるようになります、何故だかもうお分かりになりますね?


3.Ke5


この手ならドローにできます。



最初の局面ですが、正解にいたるまでは先程の局面を読む必要が
あるのでした。考えているうちに混乱してきそうです(汗)


追記( 2月21日 )

1.Kg5!! b5 2.d4 b4 3.d5


「 黒キングが白ポーンを取りに行っても、白キングで白ポーン昇格を
サポートできます。」と前述したのですが、そう単純な話ではなかった
ため補足いたします。失礼いたしました。

3...Kb5


まずこの局面、4.Kf6?? は黒が勝てるようになります。


4.Kf6?? Kc5! 5.Ke6


こうなると 1.Ke5?? の変化と似た局面となり
5...b3 6.d6 b2 7.b7 b1=Q 8.d8=Q Qe4+ ( 下図 )



9.Kf7 には 9...Qd5+ でダブルアタックがかかり、黒の勝ちに。

ならば、4.Kxf5 かと言うと


4.Kxf5??


そうです、黒ポーンがクイーンに昇格した時、チェックがかかるので
黒が勝てる状況です。


3...Kb4


この局面に戻ると、正解は 4.d6 となります。


4.d6


4...Kc6 には 5.Kxf5
5...Kxd6 6.Ke4
5...b3 6.Ke6 などからドローにできます。

思わぬ落とし穴がありました^^;

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