キングがポーンをサポートできない上図のような状況において、3つの連結ポーンがあれば勝てるかどうか、Fritz 12 を使いながら調べてみました。
結果を先に言ってしまうと、上図のような状況であれば、どちらが先手でも白が勝てます。ただし例外もありますので、例外の状況については最後に記載いたします。
では順を追って見ていきましょう。
白先手
1.g7+ Kg8 2.e7 Kf7 3.g8=Q+ Kxg8 4.e8=Q+ などで白が勝てます。
以降 「白勝ち」 と表記します。
黒先手
1...Kg8 2.e7 などで白勝ち。
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白先手
1.f6 で次に e6 とできますから、白勝ち。
黒先手
1...Kg7 2.Ka1 Kf8 3.f6 で白勝ち。
1...Ke7 2.g7 Kf7 3.f6 Kg8 4.e6 Kh7 で白勝ち。
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白先手
1.e6 または 1.g6 で白勝ち。
黒先手
1...Kf7 2.Ka1 Kf8 3.e6 で白勝ち。
1...Kf7 2.Ka1 Kg6 3.e6 Kxg5 4.e7 で白勝ち
すでにお気づきかも知れませんが、どちらが先手でも、白はポーンを動かしたくないときに、キングを a1 に動かせるため、黒キングの動きを強いることで勝つことができます。ただし、白がうかつにポーンを失い、白ポーンが2つになった場合、ドローになってしまうこともあるので、油断大敵です。
結果は分かってますが、もう少し見てみましょう。
白先手
1.Ka1 Kg7 2.e7 などで白勝ち。
黒先手
1...Ke7 2.g7 などで白勝ち。
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白先手
1.e5 Kf8 2.f6 で白勝ち。
黒先手
1...Kf6 2.Ka1 Kg7 3.e5 Kf8 4.f6 または
1...Kf6 2.e5 Kg7 3.Ka1 Kf8 4.f6 で白勝ち。
それでは例外の状況です。下図では先手がどちらかによって、勝敗が逆になります。頭の中だけで考えるのは難しいかも知れません。
starting out:pawn endgames より
DVORETSKY'S ENDGAME MANUAL 2nd Edition より
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