K N B vs K Part4


K N B vs. K の状況でメイトに持っていくのは一般的に難しいですが
パターンを知っていればメイトに持っていける可能性が高まります。
ただしパターンを知っていても、1手のミスで手順が長引き50手ルール
でドローになってしまうことも多いです。

また、パターンにはまれば良いのですが、相手 K に上手く逃げられ
なかなか端の方へ追い詰めていけないこともあります。

相手 K をどのように追いつめていけば良いでしょうか?
手っ取り早いのは強いコンピューターと対戦し、コンピューターが
どのように追いつめていくかのパターンを知ることだと思いました。


今まで、相手 K を端の方に追いつめていくのに、K でオポジションを取ったり
上図のように K と B を重ねて相手 K を後退させることしか知りませんでした。
これだけしか知らないと、相手 K を端の方へ追いつめていくのは実際厳しいです。

以下、参考ゲームで相手 K を端の方に追いつめるのに知っておきたい
パターンをご紹介します。
K N B vs K の状況になるのは非常にまれなため、知らなくても問題ない
でしょうが、自分はこの状況でメイトに持っていくのが面白いので
知っていたいです。

参考ゲーム


白は最終的に 黒 K を B と同色の角マス a1 または h8 の方に追いつめ
メイトしますが、今回この記事では黒キングを端の方に追いつめていく
パターンに焦点をあてます。

白は K を 黒 K に近づけていくこと、黒は a1 または h8 の方へ追いつめ
られないようにします。ちなみに黒は自分が指した手で、白は lichess サイトの
コンピューターです。

1.Kb2 Kc6 2.Ka3 Kb5 3.Kb3 Kc6 4.Kc4 Kd6 5.Bg3+


新たに覚えておきたいパターンの1つとして、N の斜め前に B  の配置。
N と B を同色マスに配置すると相手キングをブロックする壁を形成
するのは知ってましたが、この形がどのように作用しているのかは
知りませんでした。


5...Kc6 6.Nf1 Bb6 7.Kd5 Kb5 8.Bf2


B と 白 K のこのような配置の仕方、これは自然な形ですね。

8...Ka6 9.Kc6 Ka5 10.Ne3 Kb4 11.Be1+


N と B を1マスあけて、横または縦に配置。最後の方でもこのパターンは
出てきますが、相手 K を端の方に追いつめていくのに活用したいパターン
です。白 K と N B の位置関係にも注目、B は場合により 白 K に近づく
こともありますが、N と B はこのように壁を形成しつつ、白 K と協力して
黒 K を端の方に追いつめていきます。

11...Ka4 12.Kb6 Kb3 13.Ka5 Ka3 14.Kb5 Kb3 15.Bb4


白 K と B を重ねて 黒 K を後列へ追いやるパターンも使います。
すでに 黒 K は追いつめられてきました。

15...Kb2 16.Ka4 Ka2 17.Ba3 Kb1 18.Kb3


ここまでくると 黒 K は a1 か b1 しか動けなくなり、メイト間近なので
この後は省略します。白はステイルメイトに注意です。

自分が今まで知らなかった、追いつめていくパターン、今後使えるように
していきたいです。N を W の形で動かしていくパターンは過去記事で
扱ってますので、ご興味がある方は下記リンク先の記事をご覧ください。

K N B vs K Part 1



おまけ

1.Nf4+ の局面

1...Kh6 で黒はまだ逃げられますが

1...Kh4?? 2.Be1#


K N B vs K で 黒 K は角マス以外でもメイトされる場合もあるため
注意しましょう。


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